皆さん、普段電気代ってどのぐらい気にしていますか?
実は毎月電気代が少しずつ変わっていることを知っていますか?
なぜ変わるかというと燃料費調整額と再エネ賦課金が加算されるからです。
一人暮らしとかさほど気にしなかったりするかもしれませんが、家族が増えてくると必然的に消費電力が増えていき、家計の負担が増えていきます。そうなると少しでも電気代を節約したいところですね。
まずは、電力料金の仕組みについて理解するところから始めてみませんか?
電気代の計算方法
電気代の計算式
みなさまの自宅に届いている検針票に記載されている電気代を見てみましょう。(最近はネットで料金の照会できる場合が増えてますが)
電気代は基本的には、以下の式によって計算されています。
実際には、これ以外にも電力会社により独自の割引などがあったりするので、この通りではない場合もあります。
電気代 = 基本料金+ 使用電力量×(電力料金単価 + 燃料費調整額 + 再エネ賦課金)
次節以降で一つ一つ説明します。
基本料金とは?
毎月定額でかかる費用になります。最近の新電力と呼ばれる大手電力会社以外で2016年に電力自由化によって生まれた新しい電力会社などでは基本料金がゼロ円といった大胆な打ち出しをしているプランも存在します。
例えばLOOOPでんきなどは基本料金ゼロ円をうたっています。
使用電力量とは?
こちらは説明は必要ないと思いますが、月に使った電力量に応じて計算がされます。最近では「スマートメーター」と呼ばれる装置が普及してきており、昔は検針員が各家庭を巡回して電力料金を測っていましたが、「スマートメーター」が普及し始めて巡回が不要になりました。
最近の住宅には最初から「スマートメーター」がついていることが多いと思います。また、既に建っている住宅にも順次「スマートメーター」に交換されていっています。
東京電力エリアでは、2021年3月にほぼすべての世帯や事業所(約2840万台)で設置されたようです。
電力料金単価とは?
料金単価は各電力会社の電力料金プランによって様々です。以前作成した記事では東京電力のオール電化住宅向けのプラン「電化上手」を紹介しましたが、こちらも電力料金プランの一つです。電力料金単価、そのものは変わる頻度は多くはないですが、次に説明する燃料調整費額で毎月調整がされます。
燃料費調整額とは?
燃料費調整額は、燃料調整費制度と呼ばれる仕組みにより、毎月電気料金の補正を行った金額になります。
昨今、電気代が上がっているといったニュースをよく耳にするかと思いますが、なぜ電気代が上がるかというと電気を作るための燃料代(原油、LNG、石炭)が世の中の情勢によって刻一刻と変化するからです。日本の発電所は現在火力発電所に依存している割合が多く、火力発電所を稼働させるためには、上記にあげた燃料が必要になります。
燃料費調整額は電力会社や月によって変動します。特に最近では原油価格の高騰により、電気を作るコストが上がって電気代があがるという状態が発生しています。
再エネ賦課金とは?
再エネ賦課金は正式名称は「再生可能エネルギー発電促進課金」と呼ばれますが、長いので再エネ賦課金とか単に賦課金とか呼んだりします。
再生可能エネルギーってうちはソーラーとか乗ってないから関係ないのでは?
と思われるかもしれませんが、実はこれはソーラーの有無に関わらず
全契約世帯に費用が発生します。2022年3月現在は1kWhあたり3.36円かかります。
この金額は毎年5月に見直され、金額が更新されています。
再エネ賦課金が生まれた理由について説明します。ソーラーなどの再生可能エネルギーの設備は非常に高価なため、国が発電した電気を買い取る仕組み「固定価格買取制度」を始め、発電設備設置にかかる負担を軽減させる仕組みを作りました。電気の買取価格は毎年減少傾向で変化していますが、現在もこの買取制度が続いています。その結果、再生可能エネルギーの割合が増えたため、制度運用の財源として、皆さんの電気代から徴収するようになったわけです。
ソーラーなどをつけていない方には少し不公平に感じるかもしれませんが、再生可能エネルギー普及のために皆さんで協力をしましょうという考え方になります。
まとめ
この記事では、電気料金に関わるキーワードの解説をしました。昨今の電力事情は大きく変化しており、原油価格が異常に高騰により燃料費調整額が増え電気代を上げる要因となっています。電気代を節約したいと考えたときにまず、この仕組みをよく理解することがとても大事になります。
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