東京電力 電化上手が22年10月に改定、プランを乗り換えるべき?

2023年1月23日に東京電力より 規制料金の値上げ申請が発表になりました。以下の記事でその内容について詳しく記載しています。

(本記事は2022年10月の改定内容です。合わせてご覧ください。)

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2022年1月25日に東京電力株式会社からニュースリリースが発表されました。内容はオール電化住宅向けの料金プラン「電化上手」が改定されるというものでした。

今「電化上手」で契約中の方はダイレクトメールなどで東京電力からお知らせが来ると思います。しかし、実際何が変わるのか?別のプランに乗り換えた方がいいの?とか疑問に思いますよね。

今現在「電化上手」に加入されている方に向けて、一つ言えることは、「電化上手」は一度契約を解除するともう二度と入れない料金プランなので、慎重に判断してほしいということです。この記事で詳しく解説をしたいと思います。

スマートライフを送るのに必要不可欠な電気についてこれを機会に考えてみましょう!

目次

なにが変わるの?

2022年10月1日から東京電力の電化上手の値上げが発表されました。

電化上手というのはいわゆる「オール電化住宅」向けのプランの一つです。

オール電化住宅とは?

オール電化住宅は、ガスを一切使わない住宅を指します。例えば、ガスコンロではなく、IHを使ったり、ガス給湯の代わりにエコキュートを使ったりします。

オール電化住宅は、電気をたくさん使うので一般的なプラン(従量電灯)だと電気代が高くなります。従量電灯契約の場合下の図のように電力の購入量に応じて段階的に単価が上がるため、電気をたくさん使うオール電化住宅だと不利だということがなんとなくわかるかと思います。

東京電力「従量電灯B」

そこで、オール電化住宅向けプランというのを電力会社は用意しています。ちなみに東京電力だけではなく他の電力会社でも同様のオール電化住宅向けのプランがあります。

オール電化住宅向けプランとは?

オールした電化住宅向けプランの特徴として時間帯によって電力の単価が異なります。

東京電力のオール電化住宅向けプラン「電化上手プラン」を例に挙げると夜間時間帯に電気を1kWh使用すると12.48円かかるのに対して昼間時間帯に電気を1kWh使用すると39.44円かかり、約3倍近く高くなります。

そのため、通常は単価の安い夜間時間帯になるべく電気を使った方がお得になります。

東京電力「電化上手」

ちなみにオール電化ではない方の多くは「従量電灯プラン」での契約をされています。こちらは電気の使用量に応じて、単価が上昇する仕組みになっていますが、

東京電力の場合は最低単価が19.88円/kWhとなっており、電化上手の夜間時間帯の単価の方が安いことが分かります。

補足

実際に毎月の電気料金で請求される金額には、「基本料金」「燃料費調整額」「賦課金」が含まれます。計算をしてみたいと思う方は以下の記事も参考にしてください。

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東京電力のオール電化住宅向けプラン「電化上手プラン」とは?

電化上手プランは実はもう今から新規に契約することはできません。

2016年に3月末に新規申込受付を終了しており、そこまでに契約できた方で継続して契約している方だけがこのプランの対象です。

今は「スマートライフS,L」という別のオール電化住宅向けのプランがあるので、最近オール電化住宅に住み始めた方はこちらに加入されていると思います。

余談ですが、電化上手が新規申込受付終了した2016年の4月から「電力自由化」が始まり、これまで大手電力会社だけが電気を売れた時代から新電力と呼ばれる新しい電力会社が登場しました。

大手電力会社からしたら、今までの顧客を奪われることになるので、それを抑えるために、これを機に料金プランなどを一新させてきました。

2022年10月1日からの変更点

この度、東京電力のオール電化向けプラン「電化上手」が見直されるという発表がありました。

具体的な金額などは、以下をご確認下さい。

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 以下に変更ポイントをまとめました。

改定のポイント

  • 夜間時間の単価が上昇
  • 昼間、朝晩時間の単価の低下
  • 夜間蓄熱割引が廃止
  • 5時間通電割引が廃止
  • 全電化住宅割引は継続

特に影響が大きいのは、夜間蓄熱割引、5時間通電割引がなくなることです。

夜間蓄熱機器というのは、大きく「エコキュート」「電気温水器」「蓄熱暖房機」「蓄熱床暖房」のことを指します。


これらは夜間時間帯に電気で蓄熱して、昼間時間帯に使う機器になります。この割引が非常に大きく、夜間蓄熱割引では、機器の総容量 1kVA あたり154円割引されます。5時間通電割引も電気温水器や蓄熱暖房機をご使用の場合に割引が適用され、5時間通電割引では、機器の総容量 1kVA あたり253円割引されます。

この二つを合わせると毎月かなり電気代がお得になります。今回の改定で幸いだったのが、「全電化住宅割引」が継続されるということです。これは、月額料金の5%(上限2200円迄)を割引するもので、東京電力の新しいオール電化住宅向けプラン(スマートライフL)にはありません。

2200円というとちょうど基本料金と同額なので、基本料金分が割引されると考えるとかなりお得ですね。電化上手を契約されている方は一度検針票などに記載されていると思うので、どのぐらい割り引かれているか、確かめてみて下さい。

なぜ変わるの?

 実は、東京電力だけではなく、他の電力会社でも「夜間蓄熱割引」「5時間通電割引」が廃止なったり、料金単価が変更になっているケースがすでにあり、ついに東京電力もなくなったという見方になります。
理由としては、時代の流れとともに電力に関しての昼夜の需要と供給のバランスが変化したためとされています。
 約10数年前は、夜間の時間帯の電力需要が少なかったため、夜間の使用量を増やしたいという狙いがあり、夜間の単価が安いプランを出すことで、電力の使用をうながしていました。

しかし、原子力発電所の停止や太陽光発電システムの導入拡大等により、昼夜の電力のコスト差が縮まったことで「夜間蓄熱割引」「5時間通電割引」による積極的な夜間使用を促す動きがなくなったことが要因とされています。

別の料金プランに乗り換えた方がいい?

結論から言うと現状は、今のまま料金プランを変えない方をおススメします。この改訂で電気代は上がってしまう可能性がありますが、かといってオール電化住宅向けの他のプランの選択肢が豊富にあるわけではありません。


東京電力の新しいオール電化住宅向けのプランには「スマートライフL」がありますが、夜間電力で比較すると「電化上手」の方が単価が安く、夜間時間帯が長く設定されています。前電化住宅割引もありません。

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また大手電力会社以外の新電力のプランは主にオール電化向けではない、ガス併用向けのプランは充実していますが、オール電化住宅向けのプランを取り入れているところは現状ごく少数です。

先に述べましたが、一度「電化上手」の契約を解除して他の電力プランで契約してしまうと二度と「電化上手」に戻れませんので、慎重に判断してください。

東京電力からお知らせが届く?

電化上手に加入している方には、順次、東京電力からダイレクトメールをお送りしているようです。特に電化上手のプランが廃止になるわけではありませんので、慌てずに、安易にプランを変えようとしないことが大事です。

他のオール電化住宅向けプランとの比較を別の記事で検証していますので、

そちらも参考にしてみてください。

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それよりもソーラーを設置した方は固定価格買取終了後を考えた方が良い

電化上手で契約されているオール電化住宅の方は、もしかしたらソーラーも設置されていないでしょうか?太陽光固定価格買取制度(FIT制度)では、太陽光発電を10年間単価を固定で電力会社が買い取りをしてもらえる制度です。10年間経つと卒FITと呼ばれ、高単価での買取が終了します。

その後は、新しい単価で買い取ってもらう電力会社を変えることが出来ます。そのままにしておくと各大電力会社と契約し続けることになりますが、新電力会社の中には、より高値で買い取ってもらえるところもあります。お得な売電先を考えた方が良いかもしれません詳しくは以下の記事も参照ください。

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また、上記記事でも紹介していますが、FIT終了した方は、出来るだけ自宅で電気を使って、買う電気を減らした方がオトクな場合があります。そんな時に蓄電池に発電した電気を貯めることで、昼間だけではなく夜も蓄電池から電気を使うことが出来てオトクです。こちらも検討していただくと良いかもしれません。

まとめ

この記事では、東京電力のオール電化住宅向けプラン「電化上手」が改訂について取り上げました。自宅をスマートホーム化すると様々なものが電化されていきますので、電気代についても気にしたいところです。
「電化上手」はもう新規では入れないお得なプランです。今回プランが大きく改定されますが、現状は今のまま継続して加入するのがおすすめだと思います。
繰り返しになりますが、一度契約を解除してしまうと二度と「電化上手」では契約できなくなるので、ご注意ください。

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この記事を書いた人

2022年1月からブログ執筆開始。
普段は、メーカー系の会社で新商品企画の仕事をしています。
新しいモノ、サービス全般に関心が高い。
現在子育て中。

コメント

コメント一覧 (2件)

  • >昼間の供給が増えたことで逆に昼間に電気をもっと使ってほしいという状態に変化してきています。

    これは違います。火力の供給量調整は俊敏に実施可能なので、仮に再生可能エネルギーで供給量が増えても、火力の供給量を調整すれば済む話です。
    昼間はこんな感じで調整可能ですが、夜間の需要減に対する原子力のベース電力のみでも供給過多の状態になる関係で、単価を安くしてでも夜間機器の推進で需要を増やそうと電力業界は努力してきました。原子力がほとんど動いていない現在では、ピークシフトという観点以外では夜間に需要を増やす意味はありません。

    • ご指摘ありがとうございます。おっしゃる通り、正しい表現ではありませんでした。
      内容について見直して修正をかけたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。

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